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つのだ小児科医院,小児科・アレルギー科,埼玉県,加須市

漢方治療

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漢方とは

日本に於ける中国系伝統医学の呼び方であり、江戸中期にヨーロッパ医学(主としてオランダ医学)を蘭方と呼んだことに対応する呼び方である。当時の先進国である中国大陸からは、5-6世紀頃から当時の先進医学が直接或いは朝鮮半島経由で伝えられたと考えられている。

その後遣唐使、遣隋使等によって多くの医学書が伝えられたと思われるが、その医術の普及は少なく、一部の特権階級の利用に限られていたようである。16世紀に入り、明に留学して中国医学を学んできた田代三喜(1465-1537)とその弟子となった曲直瀬道三によって中国由来の医学教育が行われ、江戸時代を通して次第に日本漢方として独特な発展をしてきた。

明治時代前期までは、漢方が日本医学の中心であったが、明治政府の政策により、一時衰退を余儀なくされたが、昭和に入り大塚らによって復活を遂げ、現在は現代医療の中にも組み込まれ、百数十種の漢方薬が保険で使えるようになっている。漢方薬は治療薬として非常に優れた面を持っており、特に現代医療の間で苦しむ人々の大いなる福音となっている。

漢方の得意な病気

現代医学が万全でないように漢方も勿論万全ではない。漢方治療の得意な病気を藤平 健著「漢方概論」からピックアップしてみる。

冷え症、のぼせ症、常習性頭痛、肩こり、白内障、かぜ症候群の初期、軽症蓄膿症、神経性咽頭狭窄症、チック症、小児の消化不良症、小児の虚弱状態、胃アトニー、等に起因するそう、月経困難症、更年期障害、慢性膀胱炎、にきび、慢性湿疹、内外痔核、脱肛、イボ、慢性便秘、つわり・・・・その他、自律神経失調症、不眠症、慢性中耳炎、アレルギー性鼻炎、口内炎、慢性じんましん、軽度高血圧症、急性・慢性気管支炎、気管支喘息、腰痛、軽度の子宮筋腫、掌蹠膿庖症、慢性胃炎、慢性肝炎

さらに自分の経験で追加すれば・・・・・

こむらがえり、易感冒性体質の改善、機能性不妊症、慢性下痢症、急性胃炎の嘔吐、胃弱、アレルギー体質のために西洋薬の飲めない人等多数ある。

漢方の診察法

診療所、病院等で漢方薬を投与する医師は、西洋医学で国家試験に合格した者である。従って西洋医学の診察も併せて行う場合が多い。その上で漢方的な診察を行い、その人に合った漢方薬を投与していく。

漢方の診察法は、よく望・聞・問・切と言われ、五感による診察が中心である。望診は目、聞診は耳と鼻、問診は口、切診は触覚による診察である。西洋医学でも同じような診察が行われるが、漢方では見るポイントが大分異なる。特に最後の切診は漢方独自のものである。

切診は脈診と腹診に分かれるが、他の診察法と併せて、その患者さんの陰陽・虚実・寒熱・気血水等という漢方独特の診断基準に則った診断が下されて、その患者さんに合わせた漢方薬が決定されていくのである。その患者さんの病態とともに、体質を把握することが非常に大切である。漢方の修業に時間がかかるのは、こういう漢方独特の診察法を身につけるのに非常に時間がかかるからである。漢方薬を投与するために、このような診察が必要であるために、一人の診察時間が長くなることが多い。時には予約外来に来てもらってゆっくり診察する必要がある。また目の病気であっても、より正しい漢方薬決定のためには、腹診をする必要があることもあるので、ご協力をお願いしたい。

漢方の問診法

前にも説明したように、漢方治療は自覚症状の判断による部分が多い。例えば“あくびが多い”とか“足が冷える”と言った何でもないような訴えが漢方薬決定の重要なポイントになることも多い。

当院では問診の一つの基準として問診票の記載をお願いすることがある。その問診票の質問項目の一部を抜き出してみる。大小便の状態、食欲、睡眠、冷たいものが好きか、温かいものが好きか、頭痛、頭重、めまい、立ちくらみ、肩こり、のぼせ、耳鳴り、のどのつかえ感、せき、たん、吐き気、むねやけ、口が苦い感じ、むなぐるしい、どうき、腹痛、おなかの中がパシャパシャする、おなかの中がもくもく動く、腰冷、口唇が乾きやすい、汗をかきやすい・・・・まだまだ半分程度であるが、漢方薬を決定するためには、患者さんの訴えが非常に重要である。

漢方治療を希望する場合には、患者さんが自覚していることは何でも話してほしい。漢方を専門にしている医師は、患者さんの訴えを充分に受け止めることが出来る人が多いので、安心して何でも話してほしい。

漢方治療の特徴

二千年以上の古い時代から始まった中国の医学は、科学的理解を前提とする西洋医学とは異なり、病態・病因の追求よりは、病人に対する最適の治療法を優先的に考えていく医学であり、長い経験の集積によって築きあげられた医学である。西洋医学とは基盤が異なるが故に、西洋医学にはない分野が残っており、西洋医学だけでは得られないすばらしい治療効果が得られることがある。勿論、西洋医学はすばらしい医学ではあることは間違いないが、東洋医学をプラスすることによって、更に飛躍した新しい医療が生まれ、患者さんのQOLの向上のために大いに役立つようになることが確信できる。これが漢方をやっている医師の喜びでもある。ここで東洋医学の治療法の特徴をいくつか取り上げてみる。

①心と体は一つであると考えること

現代(西洋)医学の精神・身体二元論に対して、心と体は相互に密接に関連しているものとして捉え、体だけでなく心も一緒に治していく。心を治すことによって体がよくなり、体を良くすることによって心もよくなる。心身全体の調和・向上こそが治療の目標である。

②自覚症状を重視すること

西洋医学ではデータの成績を重視(これも医療にとっては大切なことであるが)するあまりに、患者さんの訴えをあまり重視しない傾向がある。漢方では、患者さんの訴えが漢方薬を選択するのに決定的な役割を果たすこともあるので、患者さんの訴えをよく聞く。良く聞かなければ、患者さんの正しい「証」の決定に失敗して、正しくない漢方薬を投与してしまう危険性があるからである。患者さんは、自分で感じていることは何でも話してほしい。足が冷える、足が火照る、唇が乾く、肩が凝る、あくびが多い、・・・こんなことも非常に重要な所見である。

③個体差の重視

西洋医学では、病名が決まれば治療薬も決まることが多いが、漢方では病名が決まっても漢方薬を一つに決めることは出来ない。その人の「証」(体質とか病状)によって投与する漢方薬が異なるからである。例えば、同じような風邪症候群の初期でも、その人の「証」によって、麻黄湯、葛根湯、桂枝湯、麻黄附子細辛湯、桂枝麻黄各半湯などが使い分けられていく。

漢方相談

健康(病気)への関心が高まるにつれて、漢方治療を希望する人も多くなってきている。健康保険で使える漢方薬の種類も百数十種類にのぼり、病気のかなりの部分を漢方薬で対応できるようになってきている。漢方専門医の中には殆どの病気を漢方薬だけで治療している人もいる。

当院では、平成12年4月にホームページを開設し、その1ページ目の“つのだ小児科医院”の下の方に漢方(とアレルギー)相談室を設けて、漢方の相談に乗っている。ただ、漢方は個人を対象とした医学のために、質問に対する一般的な回答は可能であるが、実際に診察しないと正しい漢方薬を決定することが困難な場合も多い。そんな場合には近くの患者さんには来院していただき、診察をしてから投薬することになる。そして遠くて来院できない人には、その地域の漢方の専門医を紹介することになる。漢方専門医の所在が分からないときには、下記の「近くの漢方専門医の見つけ方」を参照にして探してほしい。

近くの漢方専門医の見つけ方

東洋医学科(漢方)は医療法という法律で屋外広告が規制されているため、一般の人が近くの漢方専門医を探し出すことは容易ではない。そして雑誌とかインターネットで探し出すことも困難なことが多い。こんな場合、当院では(株)ツムラに依頼して漢方専門医を探してもらうことが多い。この会社のプロパは特定の地域を分担して、漢方薬を扱っている医院を頻回に訪問しているため、その地域の漢方専門医を把握している。従って、患者さんの住所が分かれば、通院可能な専門医を紹介してくれる。

現時点では漢方専門医を見つけるための最も簡単な方法ではないかと考えられる。今後別の方法が見つかればこのホームページ上で紹介していきたい。(株)ツムラの了解を得ているので、必要な場合は、直接電話してみてください。

(株)ツムラ お客様相談室 TEL 03-3221-9700